名前について
萱乃
萱草(カンゾウ)から「萱」を取った
萱草はワスレグサという別名もある
ユリに似た花だが、ユリとは全く無関係の花
閖柯と瓜二つなのに同じにはなり得ない、の意味
夏の季語で万葉集にもあるくらい古い花
夏目漱石「生れ代るも物憂からましわすれ草」
「生まれ変わっても貴方のことを思ってつらいのだろう」
和歌では、悲しいことを萱草に託して忘れる、もしくは萱草を見て思い出されるような使い方
強い悲しみに対する諦めの意味がある
千萱(チガヤ)という植物も性質が本人の性格っぽい
チガヤはススキに似たどこにでも生える雑草
植物の性質が本人の目立たない強さ・しぶとさに合ってる
「乃」は完全に字面で取った
「萱」と「乃」で画数の差が大きいため、書くときにバランスが取りにくい
しかし墨で遊びやすく、面白い字面
とても書きにくい(私個人の感想)
閖柯
「閖」という漢字は日本で作られた漢字(国字)
地名の表記に使う(閖上「ゆりあげ」と読む)
しかし、閖柯という名前はその地に関係ない
門の中に水が見えたのが漢字の由来らしい
情景から新たに作り出された漢字だから好き
美しい人工物的な異質さが本人の性格に合ってる
ユリという音が花の「百合」と「揺」のダブルミーニングになってる(漢字の由来ではない)
「柯」という漢字は枝の意味を持つ
字面で使ったから、名前としての意味はない
名前が飾り映えしない字面で安定感がある
カという音で人名に使われる漢字に多い「華」「花」「香」「佳」などは、名前全体が濃くなり過ぎるから嫌だった
閖柯と筆で書いたときにあんまり面白くない
かなり書きやすい(私個人の意見)