時間をつなぐもの

 金曜日から大学の授業が始まりました!大学の長期休みは本当に長期で、始業の日付があっているのか不安になりますね。間違えずに行けて良かったです。
 大学生なのに一日に5コマも授業があり、9時から18時まで構内にいなければならん。学校とかいう魔界での労働権利を得るために一学期に20コマも履修しようとしている我々は本当にドMだ、と友人とため息をついていました。教育学部でもないのに教職免許を取ろうとしている人間、本当にえらい!志が高い!一緒に頑張りましょう……私は去年と同じくフル単成績優秀者で終わるのを目標に頑張ります。

 Twitterとskebのアカウントを消しました。また、現在コミッションを受けることはできません。突然のことで申し訳ありません。Twitchでも話したのですが、大学受験のタイミングでTwitterから離れ、信じられないくらい精神衛生が良くなったのがきっかけです。これと言った理由はありません。もともとコミティアが終わったら全てのSNSアカウントを削除して、このウェブサイトのみで絵を載せていく予定でした。(そのためにサイトを作り直しました。本の奥付や名刺にもここのURLしか貼らなかった。)ただ、予想以上に本が売れてしまい、SNSをフォローしてくださる方もいらっしゃったので、なんだか申し訳なく……文字の形で「Twitterやめます」と発信するのも無理で、慣れないTwitchで宣言してそのまま消えました。
 本当に大した理由は無くて、元気だし絵を辞めることもないので安心してください!ただ、正直、今の自分に絵を描くまとまった時間が無いので、絵を見ると片っ端から嫉妬してしまったり、物凄く好きな感じの絵がAI作品だった時の何とも言えない絶望感に耐えられなかったりして(AIに対して批判したりする意図はありません)、Twitterにげんなりしていたところはあります。それが直接的な理由ではないんですが、頭の中には常に靄のように溜まっていました。時間が無いのは、自分が時間を作ろうとしていないせいであり、気になってしまうことは無視すれば済む話なので、誰も悪くないし自分がSNS下手くそなだけです。今生きているまともなアカウントはInstagramとTumblr、それと別名義のHoYoLABです(discordも大丈夫です!)。Twitterは、無事に教員免許をゲットして自由になったら復活するかな。いや、免許取得以降は労働で更に酷いことになりそうですね。時間の使い方が下手過ぎて、もう人生に時間が残されていないような気がしてくる。残りの自由時間、嫌にならずに絵を描くためのSNS離れだと思ってください……繰り返しますが、本当に何も無いです!とても非常に超元気に絵を描いております。これからもよろしくお願いします!

 先日創作について長々と書きましたが、それがきっかけでスイッチが入ってしまい、もりもり書いたり描いたりしています。それと同時に、自分は死ぬほど二次創作向いてないんだな、と思いました。自創作してるテンションや集中力が、二次創作のそれと比べ物にならないくらい高い。
 配信で言いましたが、私は結局、今まで何にも熱心になったことがないのだと思います。熱しやすく冷めにくいというか、全部適度に熱して温度をキープするのに必死。何かを好きでいるための努力をしないといけないのが億劫で、手放しに打ち込めるものが何もない。浅く広く要領よく人生をこなすように消費してきて、基本的にびっくりするほど興味関心が薄い。好きなものが無いわけではないのですが、他の人と同じテンションで好きでいる努力をするのが大変なんだと思いました。本当に好きなんですけどね……その反面、一次創作はどこまでも自分のテンションで進められるし、疲れる理由がありません。自分事でしかないから自創作が好きです。他人と同じテンションでいろと言われたわけでも言っているわけでもないのに、揃えないとちょっと怖くなるのは私の精神の弱さが故ですな……難しいです。
 そうそう、この前書き忘れたんですが、創作で和歌のオマージュとかよくやってます。(にわかのくせに……怒られかねない。)コミティアで配布した本についてのページに書いてある和歌は自作です。あのページ、いい加減ちゃんと書きたいこと全部書ききって完成させたいですね……いつまでも現代語訳しか載せてない。
 歌人だと、特に西行が好きです。北面の武士エリート街道から突然出家した理由も定かではなく、口から出てくるのは桜のことばかりという背景もちょっと好き。この人は自分の思想を文献に残すことがほとんど無かったようです。今残っているのは説話的、伝説的な誇張された話ばかりで、どれも西行の姿を捉えることはできない。今はもう無いことについて、誰かの記憶の中で変わったり欠けたりしてしまえば原形のわからない別物になってしまうのに、それを本当に以前と同じものとしていいのか、というようなことを何回も書いたのですが、大学で説話についての授業を聞いて考え直したこともあるので、それはまた今度書きたいです(特大の素振り)。今期も説話の授業を二つくらい取りました。専門科目で古典の授業いっぱい受けられるのが楽しいです。書道部のなごりで、変体仮名がある程度読める状態でスタートなので、同期の子よりも大分楽ができているような気がしますね。真面目な文系高校生は書道部に入るのおすすめ!
 西行は自身のことを何一つ語らない代わりに、詩歌で感情を語っていたといっても過言ではないほど、思ったことや目に見えたことを素直に歌にしている気がします。技法に富んでいる歌ではなく(修辞技法が無いわけじゃない!)、直感的な表現が多い感じ。最近読んで良いなと思ったのは「今の我も昔の人も花見てん心の色はかはらじ物を」という歌です。現代語訳するなら「今を生きる私も過去を生きた人も、桜を見て思う桜への想いはきっと変わらないだろうよ」という感じですかね……塾で教えている身分からすると間違っているとは思いたくないのですが、専門家でも研究者でもない身分からすると、合っていると言い切ることもできません……全く違うことはないと思います、多分。この和歌で好きなのは、桜を通じて過去へ思いを馳せるところです。桜という具体的なものが、今と昔、時間という概念的なものを結ぶものになっているのが良い。前に、春は過去と今の混在する季節のように感じると書きましたが、まさにこういうことです。変わっていくものの中でずっと変わらないもの……それに気付くことが何よりも難しいように思います。
 去年の今頃に西行全歌集を買ってから、ほぼ毎日好きな歌に付箋を貼ってはニヤニヤするというのを繰り返しているのですが、絵のイメージ作りに丁度良い上に健康にも良い気がします。自分は落書きでMPを回復できないと確信したので、最近は隙間時間に好きな本を読んでMPを回復させています。私はお絵描き野郎である以前に活字中毒なんだった。その辺のバランスをうまく保ちながら、お絵描き続けたいです。